マルチタスク、というか「ながら◯◯」をすると、感情のコントロール等をつかさどる脳の部分に有害な影響が出ることが観測されたという記事がでています。
マルチタスクを頻繁に行う人と、そうでない人の間に、顕著な違いが見られました。複数のデバイスを同時に使うのが習慣になっている人は、脳内の前帯状皮質(ACC)と呼ばれる領域の灰白質の密度が低いことがわかりました。この領域は、感情のコントロールや、意思決定、共感、報酬への反応に関連します。
ココでいう「マルチタスク」とはテレビを見ながらスマートフォンを使ったりという「セカンドスクリーン」の事を指すようです。
もっとも、「セカンドスクリーン」が脳の構造を変えるとは、完全には証明できていません(逆に、脳の構造がマルチタスクを誘発するとも考えられます)。とはいえ、科学者たちは、マルチデバイスの愛好者に対して、警告を発するに足る因果関係が示されたと考えています。
セカンドスクリーンをしているから脳内の前帯状皮質(ACC)の密度が低くなったのか、前帯状皮質の密が低いからセカンドスクリーンが週間になっているのかは、まだまだこれからという事でしょうか。
そもそも『前帯状皮質』って何でしょうか。記事では感情のコントロールなどを司っていると書かれていますが、もう少しだけ調べてみます。
前帯状皮質は脳の中央部分に位置しているようです。
前帯状皮質は血圧や心拍数の調節のような多くの自律的機能の他に、報酬予測、意思決定、共感や情動といった認知機能に関わっているとされている。
前頭葉内側部の前帯状皮質に報酬への期待の大きさを表す脳細胞活動を発見した。
スタンフォード大学の研究によれば、脳の前帯状皮質を弱い電流で刺激することで、困難を乗り越えるためのやる気を起すことができるのだそうだ
本当に重要な器官ですね。ここに有害なら本当にマルチタスクは避けるべきかも知れません。ただこの手のモノは相関と因果を間違えると危険なのでそこは注意したいです。
Paolo Cardini: Forget multitasking, try monotasking | Talk Video | TED.com
この記事を読んだ時、真っ先に頭に思い浮かんだのは、お髭が素敵な「パオロ・カルディーニ」による『マルチタスクはやめてモノタスクを』というTEDの動画でした。
一部の特殊な2%以外はマルチタスクに対応できなからモノタスクにしたほうがいいよ、という内容です。私の文字にするとチープですが、いい動画なので是非ご覧ください。
マルチタスクが本当に脳に有害かは正直まだ分かりません。ただ、心情的にはモノタスクの方が好きです。様々なデバイスを遠ざけて、一つのモノに取り組む生活で、心に余裕を取り戻したいものです :)