海や川、水がある場所でついついやってしまうのが「水切り」です。水面と石があれば誰でも手軽にできる水切りですが、調べてみると「奥が深すぎワロタ(真顔)」状態です。
水切りとは
水切り(みずきり)は水面に向かって回転をかけた石を投げて水面で石を跳ねさせて、その回数を競ったりする遊びの事。
水切りの定義を固く書くとこうなります。図にするとこれ。
図ではわかりにくいですが、やっぱり投げる時はアンダースローです。山田久志ばりの。
「なぜ水切りをするのかって?そこに水面があるからだよ」と言ってしまいそうになるほど、水面と石があればついついやってしまいますよね。
水切りの原理
NHKテレビ「熱中時間 忙中"趣味"あり」で、超高速度カメラやコンピュータを使い、水切りを科学的に分析した結果が紹介された。それによると、よく跳ねるための水面との角度は、前面が10°浮き上がった状態が最もよいとされる。また、石自体が高速回転(番組中では1秒間に30回転)していることが大切で、回転が遅いと早く水没してしまう。石の形は、平型、かまぼこ型、レンズ型などがよいが、計算上はレンズ型が最も適している。
水切りにも科学的アプローチが取られており、わかったことは、石と水面の接触する確度は前面が10度程度起き上がった状態がよく、レンズ型が最も適しているということです。もし、次に水切りする事があればただ平になっているだけでなく、レンズ型になっているのか注意するようにしましょう。
Stone skipping - Wikipedia, the free encyclopedia
An early explanation of the physics of stone-skipping was provided by Lazzaro Spallanzani in the 18th century.
水切りの原理調査は18世紀から始まっています。単純が故に奥深く、昔から人を魅了してやまない、それが「水切り」なのかも知れません。
水切りの世界記録は88回
水切りは、世界記録がキチンとギネス申請されていて、その記録なんと88回。2013年にKurt Steinerさんが叩きだしています。(日本のWikiは少し古い情報です)
水切りの世界大会
水切りをただの遊びとあなどるなかれ。きちんと世界大会が用意されています。競うのは回数ではなく距離です。
World Stone Skimming Championships
老いも
若きも
みんな水切りに夢中です。
世界大会の結果は猛者が多すぎて、back wall(向こう岸の壁まで着いた)が続出の模様…… キチンと白黒付いているんだろうか……
World Stone Skimming Championships results
熊谷水きり倶楽部の愛がハンパない
日本記録は、テレビ番組「シルシルミシルさんデー」で森川寛さんが記録した46段。コレには「熊谷水きり倶楽部」という水切り好きの人たちが集まって出来た倶楽部が協力しています。そして、この人たちの水切り愛がハンパない
夕焼けで真っ赤に染まった水面に投げられた石が、美しい波紋をつくってジャンプします。夕日が沈む水源の山から長い旅をして来た石は、水流に撫でられ、平たい石になりました。人はそれを見つけて投げます。投げられた石は、そのエネルギーを次々に波及させ、自然法則に従って綺麗な波紋を広げます。自分の力で、石が水の上をジャンプする光景を見たくて、人は太古の昔からこの遊びをしていたに違いありません。
なんですか。この名文は。毛皮の腰巻きをしている太古の人類が槍を川べりにおいて水切りをしている姿が目に浮かぶようではありませんか。
石の選び方から、投げ方まで。水切りマニュアルが用意されています。大部分が画像なのは、きっと印刷して普及活動をしているからなんじゃないですかね。
水切り関連の動画
水切りを真剣に楽しめるって素敵ですよね :)