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大人の事情に翻弄されてきたアリとキリギリスのアリがカワイソス

The Fables of Aesop

アリとキリギリス。将来への備えを怠り、目先の快楽に溺れてはいけないという教訓を教えてくれる寓話です。

もし、舞台が現代の日本で「今、夏に遊んでばかりいたキリギリス追い返してやった!」なんてアリが呟いたら炎上するんでしょうね。

「夏に働けない虫もいるんですよ!」とか、「フォロー外から失礼します。あなたのやっている事は犯罪の可能性がある行為です。警察に捕まるおそれがあると思いリプさせて頂きました。長文失礼しました」や、「(^^; 」なんていうクソリプが飛んできそうです。

古代にTwitterがなかったためこのような不幸に巻き込まれなかったアリですが、実は様々な大人の事情に翻弄された経歴を持っています。

アリとキリギリス - Wikipedia

アリのそもそもの相方はキリギリスではなく、セミだったそうですが、大人の事情で交代させられました。

セミは熱帯・亜熱帯に生息し、ギリシアなど地中海沿岸にも生息していて、古代ギリシアでは文学でも取り扱われているが、ヨーロッパ北部ではあまりなじみが無い昆虫のため、ギリシアからアルプス以北に伝えられる翻訳過程で改編された。

不人気キャラでは人気がでないと踏んだ昔の人よって、アリは相方を強制的にセミからキリギリスに変更されたそうです。

ただ、どうもセミも伝来の途中で相方にさせられた可能性があり、アリの相方は「クソムシ」「センチコガネ」や「コガネムシ」など、地域と時代によって結構頻繁に変えられているようです。

売れない下積みの時代は転々と相方を変えていたけれど、キリギリスという生涯の相方を手に入れてブレイクしたという事でしょうか。なんだかお笑い芸人みたいですね。


アリに襲いかかる大人の事情は、相方の変更だけに留まらず、アリ自身の行動に対しても襲いかかります。

本来は、快楽に溺れた者の末路を教訓とするためにキリギリスを見殺しにするアリですが、それを許してくれない事情が発生します。そのため、アリはキリギリスを注意するにとどめ、キリギリスは改心するというストーリーに改変されるようになります。そう、あのネズミの一族を筆頭に……

この展開での現代ものでよく知られた作品としては、1934年にウォルト・ディズニーがシリー・シンフォニーシリーズの一品として制作した短編映画がある。この作品では、当時ニューディール政策により社会保障制度の導入を進めていたフランクリン・ルーズベルト政権への政治的配慮から、アリが食べ物を分けてあげる代わりにキリギリスがバイオリンを演奏するという結末に改変されている。

最近ではヤンキーが改心した事を必要以上に褒める事はおかしい。的な議論が起きる事がありますが、この当時もキリギリスが必要以上に持ち上げられたり、それに対する反発が起きたりしたんですかね。


本来このお話は「キリギリス」を教訓の対象にするお話だと思っていました。そう、Wikipediaを見るまでは!!

この寓話には二つの寓意がある。
(略)
二つ目は、アリのように夏にせこせことためこんでいる者というのは、餓死寸前の困窮者にさえ助けの手を差し伸べないほど冷酷で独善的なけちであるのが常だ、というものである。

ヒドい言われようだ。アリからすればキリギリスと関わりあいになりさえしなければ、こんな騒動に巻き込まれなかったろうに。

コツコツ働いていたら、勝手に持ち上げられ、相方を変えられ、結末を変えられ……挙句の果てにDisられる…… アリさんカワイソス :(