インターネット広告の中では、動画広告が次の有望株としてもてはやされています。2015年は動画広告元年だとか、いやいや実は2014年が動画広告元年だよなんて、みんでわっしょいわっしょいという感じです。
そんなネット動画広告の中でも急激な伸びを示しているのが「プログラマティックビデオ」です。読んで字のごとく、動画広告を広告主とメディアで直接やりとりするのではなく、プログラムによって売買する手法です。
非常に勢いがあるこのプログラマティックビデオの状況について一度まとめてみます。
動画の配信を自動化した「プログラマティックビデオ」はこの5年間で急成長しており、2015年内には動画広告マーケットの約半分、そして2017年までに約7割に上る動画広告がプログラマティックで行われると予測されている。
比較的新し目の動画広告ですら、このようにすぐプログラマティック・バイイングになる。オンライン広告の世界では人が相対して売買する事はもう不可能なのでしょうか。
サロップ氏は「プログラマティックビデオ」のメリットについて次の3つを挙げる。 多様な動画広告の在庫が効率的に活用可能
効率的にターゲットを選定でき、ブランディングのために素早く最適化が図れる
戦略状況に応じて柔軟に変更が可能
これは一般的なプログラマティックバイイングの利点とイコールですね。つまり動画であろうが画像であろうが、はてはテキストであろうが利点は同じという事でしょうか。
このような盛り上がりを見せている市場をグーグルが見逃すはずもありません。
Googleは今年行われた「プログラマティックI/O」で、YoutubeのTrueView広告をプログラマティック・バイイングに対応させることを発表しています。
これによりTrueView広告をAdWords経由ではなく、DSP(DoubleClick Bid Manager)を通じて購入できるようになっています。
インターネット広告のプログラマティックへのシフトが本格化する中、今回のイベントでの中心トピックスはテレビ及びビデオ広告
プログラマティックな動画広告は業界全体でホットなトピックとなっている
Googleに追いつけ追い越せでAOLを買収したベライゾンも、この領域には力を入れていくようです。
ただ、スマートテレビやブロードバンド・ネット・テレビなどの分野で、今後プログラマティック広告に間違いなく参入していくといった予測もあります。 その背景には、「TVチューナーを通してインターネットに接続されれば、TVコンテンツは動画コンテンツの一大発信源となり得る可能性」が検討されている模様です。 今後、TVチューナーの高度なインターネット化が進められるにつれて、プログラマティックによるTV広告への需要も増加していくことになるでしょう。
あたり前に、動画広告の本命はテレビである事に疑いの余地はありません。
「過去12か月間で、テレビ広告の何パーセントをプログラマティックビデオにシフトしたか?」という質問に対する回答結果がこちら。回答結果のうち、米国は70.2%、英国は64.6%がテレビ予算の一部をプログラマティックビデオへとシフトさせたと回答。
広告費のデジタル化は進んでおり、一定の割合でテレビ予算からプラグラマティックビデオへと予算のシフトが行われている模様。
ただ、この辺りは調査も兼ねている気がする。この流れが大きなうねりになるのかは正直なところ謎である。